2025年12月30日
■便潜血陽性と言われて不安な方へ
健康診断やがん検診で「便潜血検査が陽性でした」と言われると、多くの方が「もしかして大腸がんなのでは?」と不安になります。
結論から言うと、便潜血陽性=大腸がんが確定 というわけではありません。
しかし同時に、大腸がんや大腸ポリープが見つかる重要なサインでもあります。
この記事では、
・便潜血陽性の意味
・大腸がんとの関係
・なぜ内視鏡検査が必要なのか
を、内視鏡医の立場から分かりやすく解説します。
■便潜血検査とは?
便潜血検査は、便に混じった微量の血液を調べる検査です。
多くの自治体検診や会社健診で行われています。
【便潜血検査で分かること】
・肉眼では見えない出血の有無
・大腸のどこかで出血が起きている可能性
【便潜血検査で分からないこと】
・出血の原因
・出血している場所
・良性か悪性か
👉 つまり「異常のサインを拾い上げる検査」であり、原因を特定する検査ではありません。
■便潜血陽性=大腸がん?
答え:必ずしも大腸がんではありません
便潜血陽性の原因には、以下のようなものがあります。
・大腸がん
・大腸ポリープ
・痔
・大腸炎
・一時的な出血
実際に大腸がんがみつかる確率は、約3%程度ですので、過度に怖がる必要はありません。ただし重要なのは、大腸がんや前がん病変(大腸ポリープ)でも便潜血は陽性になるという点です。
実際に、便潜血陽性をきっかけに無症状の早期大腸がんが見つかるケースも少なくありません。
■症状がなくても安心できない理由
大腸がんは、初期のうちはほとんど症状がありません。
・腹痛がない
・体重減少がない
・血便に気づかない
こうした状態でも、便潜血検査では異常が検出されることがあります。
👉「症状がないから大丈夫」ではなく「症状がない今こそ検査が重要」と考える必要があります。
■なぜ大腸内視鏡検査が必要なのか?
便潜血陽性の次に行うべき検査は、**大腸内視鏡検査(大腸カメラ)**です。
【大腸内視鏡で分かること】
・出血している場所を直接確認できる
・大腸がんの有無
・大腸ポリープの有無
・必要に応じて組織検査や切除が可能
👉 便潜血検査と違い、原因を「直接見て判断できる」検査です。
■内視鏡で治療できる大腸病変もあります
大腸内視鏡検査では、前がん病変である大腸ポリープをその場で切除できる場合があります。
また、状態によっては早期の大腸がんであれば内視鏡治療のみで完結することもあります。
※ すべてのがんが内視鏡治療の対象になるわけではなく、病変の大きさや深さによって治療方針は異なります。
■便潜血陽性を指摘されたら、いつまでに検査すべき?
一般的には、できるだけ早め(数週間〜1か月以内)に内視鏡検査を受けることが勧められています。
特に以下に当てはまる方は、早めの受診が望まれます。
・40歳以上
・血便や便通異常がある
・大腸がんの家族歴がある
・過去に大腸ポリープを指摘されたことがある
■当院で行っている大腸内視鏡検査について
当院では、
・鎮静剤を用いた内視鏡検査
・苦痛軽減に配慮した検査
・丁寧な観察を心がけた診断
を行っています。
検査に対する不安や疑問についても、事前にしっかりご説明するよう努めています。
■まとめ|便潜血陽性は「放置しないこと」が大切
・便潜血陽性=大腸がん確定ではない
・しかし、大腸がんやポリープが見つかる重要なサイン
・症状がなくても内視鏡検査が必要
・早期発見できれば治療の選択肢が広がる
便潜血陽性を指摘された方は、お気軽に、大腸内視鏡検査について当クリニックへご相談ください。
柏駅東口オーク消化器内科・内視鏡クリニック|千葉がんサバイバー支援|胃と大腸の内視鏡・CT検査
本記事は、国立がん研究センター東病院や埼玉県立がんセンターなどのがん専門施設で2000件以上の食道がん・胃がん・大腸がんの内視鏡治療、20000件以上のがんの内視鏡検査を担当してきた柏駅東口オーク消化器・内視鏡クリニック院長が執筆しています。
