
十二指腸がん
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WEB予約十二指腸がんは、胃と小腸をつなぐ十二指腸にできるがんです。
十二指腸がんは、膵管・胆管の出口である十二指腸乳頭部にできる「乳頭部がん」と、それ以外の部位にできる「非乳頭部がん」があります。主に「非乳頭部腫瘍」について説明をします。
十二指腸腺腫や十二指腸がんは、他の癌と同様に、初期症状はありません。
そのため、無自覚のまま進行がんになり、貧血や黒色便などの出血による症状や、腹痛、嘔吐、体重減少、黄疸、腹部腫瘤などといった閉塞による症状が現れる場合があります。
十二指腸がんの正確な原因や危険因子はわかっていません。
しかし、十二指腸がんは良性腫瘍である十二指腸腺腫からの進展例が多いこと、家族性大腸腺腫症の場合には、非常に高い確率で十二指腸腺腫/がんを合併することがわかっています。
がんが疑われる場合、必要に応じて次のような検査をいたします。
貧血や炎症の有無、肝機能、腎機能など全身の状態を把握するために血液検査が行われます。
また、血液検査は「腫瘍マーカー」と呼ばれるがんを発症すると体内での産生量が増える特定の物質の有無を調べることもでき、診断の手掛かりとなるだけでなく病状や治療効果を判定することも可能です。
がんの有無やがんの状態を調べるためには画像検査を行う必要があります。
X線検査や超音波検査などは簡便に行うことができ、がんの有無や大まかな大きさ・位置などを調べることが可能です。
しかし、より詳しい状態や転移の有無などを調べるには、CT検査やMRI検査、PET検査が必要になることもあります。また、食道、胃、大腸など内視鏡を挿入して観察できる部位にあるがんに対しては内視鏡検査が行われます。
がんの病変部の組織の一部を採取して顕微鏡で詳しく観察したり、がんを引き起こす遺伝子変異の有無などを調べたりする検査です。病変部の組織の採取方法はがんの種類によって異なり、胃や大腸、食道、膀胱などのがんは内視鏡を用いた採取が行われます。
病変が小さく、がんが粘膜内にとどまるものでは、胃がんと同様に内視鏡検査で治癒できる可能性があります。
しかし、粘膜下層に深く浸潤しているものや、周囲リンパ節に転移している可能性がある場合、外科切除や化学療法の必要があります。
十二指腸がんは、症状が乏しいことも多いため、発見が遅れやすい病気です。しかし、進行すると周囲の臓器に広がったり、消化管の通過障害や出血など重篤な症状を引き起こすことがあります。特に、胃の不快感や腹痛、黒色便(タール便)、体重減少などの症状が続く場合には、早めの診察が重要です。
少しでも気になる症状があれば、自己判断せずにご相談ください。当院では、消化器の専門医が丁寧に診察し、内視鏡検査や画像診断を通じて、正確な診断と適切な治療を行っています。
十二指腸がんは、早期発見によって治療の選択肢が広がり、予後の改善も期待できます。ご自身の体の変化に気づいたら、我慢せず早期に医療機関を受診することをおすすめします。
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