大腸カメラ検査
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WEB予約下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ検査)を受けたことはありますでしょうか?
「大腸カメラはなんだかこわい…」
「初めてだからどんな流れか分からない…」
といった不安をお持ちの方も少なくないと思います。
そこで今回は、当クリニックで行っている大腸カメラ検査について詳しくご説明します。
大腸カメラ検査とは、正式には「下部消化管内視鏡検査」と呼ばれる検査で、肛門から内視鏡を挿入して大腸全体(直腸から盲腸付近まで)を直接観察する検査です。
この検査では、大腸がんや大腸ポリープ、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)、虚血性腸炎などの病気を診断することができます。必要に応じて、内視鏡の先端から専用の器具(鉗子)を操作し、病理診断のための組織採取(生検)や、その場でポリープを切除することも可能です。検査時間はおおよそ10〜30分程度です。
大腸がんは、近年増えている疾患のひとつです。大腸カメラ検査では、ポリープを発見してその場で切除することで、大腸がんを予防することができます。また、がんが見つかった場合でも、早期であれば高い確率で治療が可能です。そのため、大腸カメラ検査は 大腸がんを防ぎ、命を守るためにとても大切な検査といえます。
大腸カメラ検査は、「痛そう」「こわそう」といったイメージを持たれている方も少なくありませんが、当クリニックでは鎮静剤や高い挿入技術、炭酸ガス送気の使用などで患者さんの苦痛をできる限り減らす取り組みを行っています。「初めてで不安」「以前に辛い思いをしたことがある」という方も、どうぞ安心してご相談ください。一人ひとりの状態やご希望に合わせた検査方法をご提案いたします。
国立がん研究センターや県立がんセンターなどのがん専門施設で長年勤務をしてきた医師が検査を担当します。がんは非常に多様な形で現れることが知られており、微細な変化を見逃さずに見分けるためには、豊富な知識と経験が必要です。当クリニックでは、がんの診断・治療に携わってきた経験豊富な医師が丁寧に観察し、必要に応じて適切な処置を行います。
また、過去に腹部の手術を受けたことがある方や腸の癒着などにより検査で痛みを経験がある方もご安心ください。患者さんの状態に応じて適切なスコープを選択し、できるだけ苦痛が少なく安全に検査を行うよう努めています。
「鎮静剤を使用した内視鏡検査」を推奨しています。この検査法では、静脈経由で鎮静剤を投与し、リラックスした状態や眠っている状態での検査が可能になります。検査中は呼吸状態を観察して必要があれば酸素の投与なども行います。検査後は、そのまま横になった状態で検査台ごとリカバリールームへ移動します。安全に意識がはっきりするまで、ゆっくりとお休みいただきます。
富士フイルム社製の高性能内視鏡システム「ELUXEO 8000」と、拡大観察対応スコープ「EC-760ZP-V/M」を導入しています。
ELUXEO 8000は、高出力の4LED光源を搭載しており、BLIモードやLCIモードなど多彩な観察モードにより、病変の見逃し予防や観察評価を強力にサポートします。
使用する内視鏡スコープは、約100倍の拡大機能を備えており、粘膜表面の微細な構造まで詳細に観察することが可能です。
大腸ポリープが見つかった際には、同日にポリープ切除術を行います。基本的には入院する必要はありません。
5mm程度のポリープは「Cold Snare Polypectomy」という方法で切除し、1cm程度のポリープは電気を通電しながら切除します。ポリープが大きい場合や、抗凝固剤内服中で中止できない方、他の病気でリスクが高い方などは入院施設のある連携病院へご紹介させていただきます。
「たくさんの下剤を決められた時間に飲むのが苦手…」という方は少なくありません。
当院では、複数の種類の下剤をご用意しており、なるべく飲みやすいものを患者様に選んでいただけるようにしています。
| モビプレップ | サルプレップ | マグコロール | ニフレック | |
|---|---|---|---|---|
| 味 | 梅風味 | 濃いレモン味 | スポーツドリンク | 薄いレモン味 |
| 飲む量 | 1,500~2,000ml (水と併せて) | 1,440ml~ (水と併せて) | 1,800ml | 2,000ml |
| メリット | 洗浄力が高い | 洗浄力が高い | 味が飲みやすい | 人工透析の方、高齢者、腎機能が低下している方にも安心 |
| デメリット | 高齢者は避けた方が良い | 苦味がある | 洗浄力がやや低い | 洗浄力がやや低い |
| 当院のおすすめ | ご自宅で内服される方 | 院内で内服される方 | 下剤の味が苦手な方 | ご高齢の方 人工透析の方 腎機能障害のある方 |
大腸カメラ検査を受けていただく際には、検査前の診察とご説明のため、原則として検査日の2日前までに「大腸カメラ事前診察」のためのご来院をお願いしています。
ただし、遠方にお住まいの方や、お仕事・ご家庭の都合、体調などの理由で何度もご来院が難しい場合もあるかと思います。
そのような方のために、当院ではオンラインによる事前診察も行っております。
検査前には下剤をお渡しする必要があるため、オンライン診察をご希望の方は、検査日の7日前までに「大腸カメラ事前診察」のご予約をお願いいたします。オンライン診察後、下剤をご自宅にお送りいたします。
便潜血検査で陽性が出た方
血便が出る方、下痢や便秘が続く方
体重減少や腹痛が長引いている方
50歳以上の方
以前に大腸ポリープが見つかった方
大腸がんの術後やその他のがんの既往がある方
大腸がんの家族歴がある方
飲酒歴や喫煙歴のある方
肥満、運動不足、食生活の乱れがある方
「初めてだし、大腸カメラはどうしてもこわい…」と思われるかもしれませんが、実際には早いうちに検査を受けておいたほうが、安心につながります。
症状がなくても定期的に検査を受けることで、もしもポリープがあった場合には小さいうちに切除でき、がんになる前に対処が可能です。
健康診断などで行う便潜血検査は、大腸がん検診のスクリーニングとして広く利用されています。便潜血検査で陽性が出たら、次のステップとして大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることが推奨されています。便潜血検査で陽性でも、その後の内視鏡検査で大きな異常が見つからない場合も多々あります。
しかし、陰性のまま見逃す可能性を考えると、やはり安心のためにも大腸カメラ検査を受ける意義は大きいでしょう。早期の段階では自覚症状がほとんどない場合でも、内視鏡検査によって大腸がんやポリープを発見できるケースもあります。陽性だからといって必ず重大な病気だというわけではありませんが、早めに確認しておくことで不安が解消できます。ぜひご相談ください。
大腸カメラ検査を正確に行うためには、腸の中をきれいな状態にしておくことがとても大切です。小さな病気やポリープも見逃さずにしっかりと観察するためには、前日のお食事にいくつか注意していただきたい点があります。
朝食と昼食は通常どおり摂取して問題ありません。ただし、消化に良い食品を意識してください。
ご飯、食パン、うどん
白身魚、卵料理(油を控えたもの)
脂肪分が少ない鶏肉や豆腐
夕食は、繊維質が多いもの、揚げ物や辛いものなどは避け、なるべく消化の良いものを選びましょう。食べたものが腸内に残ると、検査中の視野が悪くなり正確な診断が難しくなることがあります。
おかゆ
白米
うどん
白身
魚
卵豆腐
澄まし汁
繊維質の多い野菜(キャベツ、ほうれん草、ごぼうなど)
果物(特に種が多いもの:キウイ、イチゴなど)
キノコ類
海藻類
脂っこい料理
ナッツ類
水分は積極的に摂取してください。特に透明な飲み物を選びましょう。
水
お茶(透明なもの)
スポーツドリンク
乳製品
果汁入りジュース
アルコール
不安な点や具体的な献立に関する疑問があれば、遠慮なくご相談ください。
検査予約と事前診察
WEB予約
大腸カメラ検査は、24時間いつでもWEBからご予約いただけます。
検査を受けていただくには、事前の診察が必要です。下記のいずれかで診察の予約もお願いいたします。
検査予約日の2日前までに「大腸カメラ事前診察」をご予約または検査予約日の7日前までに「オンライン診察(大腸カメラ事前診察)」をご予約
※ご予約後は、事前にWEB問診にご回答いただくと、当日のご案内がスムーズです。WEB問診にご回答がない場合は、来院後にご記入いただきます。その際、検査の順番が前後する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
診察後のご予約
直接ご来院いただき、医師の診察・相談のうえで検査日をご予約いただくことも可能です。この際に下剤の服用方法や前日の食事内容などについて、詳しくご説明いたします。
※大腸ポリープを切除する場合、1週間は飲酒・運動・出張・旅行を避けて頂く必要があります。予めご予定がない日程でご予約ください。
検査前日
食事
食事に関する注意点を確認していただき、夕食は21時までに済ませてください。
飲み物
水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。
内服
常用されているお薬は通常通りに服用してください。
下剤
21時に、お渡ししている下剤(錠剤・滴下剤)をお飲みください。
※便秘傾向のある方は、検査数日前から食事の内容に注意し、あわせて市販の下剤を内服していただくと、腸内がきれいになりやすく、より正確な検査につながります。
検査当日
ご自宅で下剤を飲む方
検査の4時間前から下剤の服用を開始していただきます。約2時間ほどかけて飲みきり、腸の中がきれいになって便意がおさまってからご来院ください。
クリニックで下剤を飲む方
予約時間の3時間前にご来院ください。来院後より下剤を飲み始め、きれいになり次第、検査にご案内します。
食事
検査終了までたべられません。
飲み物
水、お茶は検査の直前まで摂取可能です。
内服
常用されているお薬は通常通りに服用してください。
ただし、糖尿病の薬は、低血糖をおこしますので飲まないようにしてください。
検査
検査準備
問診をします。その後、ロッカールームで検査着に着替えていただきます。着替えた後に腕から注射ルートを確保します。
検査開始
鎮静剤や鎮痙剤(お腹の動きを止める薬剤)を注射します。潤滑ゼリーを使用しながら内視鏡を肛門から挿入し盲腸まで到達させます。
大腸内の観察・ポリープ切除
カメラを引きながら大腸全体を観察します。その際に必要に応じて組織を一部採取(生検)したり、ポリープをその場で切除することもあります。
検査終了
ストレッチャーで横になったままリカバリールームに移動します。
検査後
鎮静剤を使用された場合は、意識がはっきりするまでストレチャーに横になったままお休みいただきます(目安:約60分程度)。
使用されなかった場合は、すぐにお着替えいただけます。
お着替えの後、医師より検査結果についてご説明いたします。
「大腸カメラは痛いのでは?」「こわいから気が進まない」と感じる方も多いかもしれません。当院では、そうした不安を軽減するために、必要に応じて鎮静剤を使用することができます。鎮静剤を投与すると、軽い眠気がある状態で検査を受けられるので、痛みや違和感が少なくなり、検査中の記憶もぼんやりする方が多いです。
ただし、鎮静剤を使用する場合は、検査当日の車やバイク、自転車でのご来院はご遠慮いただいております。検査後も、しばらくはフラフラしたり注意力が落ちている可能性があるため、公共交通機関やご家族などの送迎を利用していただくようお願いしております。
大腸カメラ検査は健康保険が適用される検査です。検査中にポリープを切除した場合などは追加費用が発生する場合があります。
| 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | |
|---|---|---|---|
| 大腸内視鏡検査(観察のみ) | 2,500円 | 5,000円 | 7,500円 |
| 大腸内視鏡検査+生検※ | 5,000円 | 10,000円 | 15,000円 |
| ポリープ切除 (2㎝以上は増) | 5,000円 | 10,000円 | 15,000円 |
詳しい費用についてはお気軽にお問い合わせください。
大腸カメラ検査後は、以下のような点に注意していただきたいと思います。
鎮静剤が残っている場合や、腸内に刺激を与えないようにするため、検査後1~2時間は飲食を控えていただくことがあります。検査後の状態によっては、水やお茶などの摂取から始め、様子を見ながら食事に移行してください。
鎮静剤を使用した場合は、当日は車の運転や自転車の使用などは危険を伴います。なるべく安静に過ごし、無理な運動は控えましょう。
稀に、検査後に腹痛や下血などの症状が出る場合があります。多くは一時的なもので問題ないことが多いのですが、症状が強い場合や長引く場合はすぐに当院にご連絡ください。
何を服用しているかわからないという場合、お薬手帳をご持参ください。血液をサラサラにする薬(抗血小板薬、抗凝固薬など)、糖尿病の薬(インスリン、経口血糖降下薬)などは、休薬が必要となることがあります。
大腸ポリープ切除術は、比較的安全な処置ですが、ごく稀に術後出血などの合併症が生じる可能性があります。合併症を防ぐためにも、以下の点にご注意ください。
当日は安静にお過ごしください。
重い荷物を持つ、階段の上り下りなどの動作は控えましょう。
飲酒は控えてください。
激しい運動(ジョギング、ジムなど)や長距離移動(出張・旅行など)も避けてください。
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